どんな調味料選びますか?
毎日のお料理に欠かせない調味料。スーパーに行くとたくさんの種類が並んでいますが、どんな基準で選んでいますか?
我が家はファミレスやコンビニを利用する事もありますし、たまにはお惣菜を買ったりする事もありますが、毎日家で使う調味料は化学調味料や食品添加物に頼らず、昔ながらの伝統的な醸造方法でじっくり時間をかけて作られたものを選ぶ様にしています。
体に優しいだけでなくお料理がとても美味しくなるのと、昔ながらの伝統を守ってこられた蔵やメーカーさんを応援する事に繋がればいいなという思いもあるからです。
我が家の基本の調味料
毎日使う調味料は人それぞれ好みが違います。お味だけでなくお値段や産地や手に入りやすさ、そして添加物や放射能のことなど。。こだわりのポイントは十人十色だとは思いますが、我が家の調味料選びのポイントと今使っているお気に入りの調味料をご紹介したいと思います。
醤油
醤油の原材料は大豆と小麦と食塩。
醸造する蔵や地域によってたくさんの種類の醤油がありますが、大きく分けると白醤油・薄口醤油・濃口醤油・再仕込醤油・たまり醤油の5種類に分けられます。
あっても困らないので美味しそうなものを見つけると、つい買ってしまうクセがあります(笑)
出荷されている醤油の約8割を占めているのが濃口醤油。我が家では、小豆島のヤマヒサさんの醤油を主に使っています。こだわりの材料を杉樽の中でじっくりと時間をかけて醸された、香り豊かでとても味わい深いお醤油です。
薄口醤油は兵庫県の大徳醤油さんの丸大豆醤油を。大徳醤油さんのとびうおやほたるいかの魚醤もとても美味しいです。
醤油選びのポイント
- 国産の大豆・小麦・塩のみでできているもの
- 天然醸造で時間をかけて熟成されたもの
みりん
みりんの原材料はもち米・米麹・焼酎。
一般的に売られているみりんの中には、本みりん以外にもみりん風調味料・みりんタイプ醸造などいろいろありますし、本みりんと表記されていてもブドウ糖や水飴などの糖類や醸造アルコールが含まれているものもあるので、注意が必要です。
我が家では甘強さんの昔仕込本味醂を使っています。みりんは戦国時代には高級酒として飲まれていたそうですが、甘強さんの本みりんも貴腐ワインの様な濃厚な甘さで、アルコール度数も14%ほどあります。
醤油とみりんはいつも一升瓶で買って、セラーメイトの保存びんに入替えて使っています。セラーメイトの保存びんは片手で簡単に開けられ液ダレもしませんし、中まで綺麗に洗えるのでおすすめです。
みりん選びのポイント
- 国産のもち米・米麹・焼酎のみでできているもの
- 伝統的な製法で時間をかけて作られたもの
- そのまま飲んで美味しいもの
お酒
日本酒の原材料は米と米麹。
お料理に使うお酒は料理酒を使われる方が多いかも知れませんが、料理酒には食塩や醸造アルコールが含まれている事が多いので我が家では純米酒を使っています。
飲んで美味しいお酒はお料理に使ってももちろん美味しいのですが、美味しいお酒はすぐに飲んでしまって置いておく事ができません(^^;)
なので、銘柄にこだわらず純米酒の中でも比較的お値段がお安いものを選んでお料理に使っています。
日本酒選びのポイント
- 国産の米と米麹のみで作られた純米酒を
- できれば飲んで美味しいもの
味噌
味噌の原材料は大豆・麹・塩。
米味噌・麦味噌・豆味噌などお味噌もいろんな種類がありますが、我が家では毎年寒い時期に仕込んだ自家製の米味噌を主に使っています。自然栽培で作られた在来種の大豆と井戸麹店さんの美味しい麹と淡路島のお塩。こだわりの材料で作った手前味噌はとても美味しいので毎年9キロほど仕込みます。
お雑煮や煮物や西京漬などに使う白味噌は、はっこうするおうちの美穂さんのワークショップで仕込んだものを小分けに密封して冷凍しています。風味が落ちないのと、味噌は完全に凍らないので冷凍庫から出してすぐに使えるので便利です。
味噌選びのポイント
- 国産の大豆と麹と天然塩のみでできているもの
- 天然醸造で時間をかけて熟成されたもの
お酢
お酢(純米酢)の原材料は米。
お酢は人が手を加えて作った最古の調味料だと言われていて、米酢・穀物酢・果実酢・黒酢・ワインビネガー・バルサミコ酢など…世界には4000種類ものお酢があるのだとか。
お酢の作り方には短期間で作られる速醸法と、酢酸菌の力のみでじっくり発酵させる静置醸造法があります。何年か前に京都の宮津にある飯尾醸造さんでいろいろなお酢の試飲をさせて頂いた事があるのですが、ツンとした酸味の速醸法で作られたお酢とまろやかな酸味と旨味のある静置醸造法で作られたお酢。あまりの味の違いに驚いて、それからずっと飯尾醸造さんの富士酢を使っています。
お酢選びのポイント
- 米やりんごなどの原材料だけで作られたもの
- 静置発酵で作られたもの
塩
塩の原材料は海水か岩塩か湖塩。
私たちの体の血液や体液の成分と、海水の成分はほぼ一緒だと言われていています。減塩減塩と言われていますが、塩は水や空気と同じく生命維持にとってなくてはならない大切なものです。
塩には海水塩・岩塩・湖塩と大きく3種類あり、海に囲まれた島国の日本では海水塩が一般的ですが世界の生産量は海水塩が3割、岩塩が6割、湖塩が1割なんだそうです。塩もいろんな土地のものを見かけるとついつい買ってしまうクセがあるので、いろんな塩を使っていますが、海のミネラルが豊富な天然塩を選ぶ様にしています。
塩選びのポイント
- 精製されていないもの
- ミネラルが多く含まれているもの
- 製塩方法が天日干しか平釜製法のもの
砂糖
砂糖の原材料はさとうきびか甜菜。
砂糖にもたくさんの種類がありますが、製造工程で精製された上白糖・グラニュー糖・三温糖などの分蜜糖と、精製されていないきび砂糖・黒砂糖・甜菜糖などの含蜜糖に分けられます。我が家は砂糖の消費量は少ないのですが、ミネラルが多く含まれている含蜜糖のきび砂糖か素焚糖を使っています。
南国生まれのさとうきびには体を冷やす作用があり、北国生まれの甜菜には体を温める効果があると言われているので夏にはさとうきびの砂糖を冬には甜菜の砂糖を使うといいかも知れませんね。
砂糖選びのポイント
- ミネラルをたくさん含んだ精製されていないもの
化学調味料無添加に要注意!
化学調味料無添加と書かれているから安全というわけではありません。酵母エキスやたんぱく加水分解物などは添加物扱いではなく食品扱いとされているので、入っていても無添加と表記できてしまいます。
酵母エキスと聞けば何やら体に良さそうに聞こえますが、人工的に作られたうま味成分です。濃厚で強い旨味とコクがあるので、それに慣れてしまうと味覚を狂わせたり腸内で炎症を起こすともあると言われています。
こちらの原材料表の写真は全て化学調味料無添加と表示されている商品のものですが、どれも酵母エキスが入っています。
化学調味料を完璧に避けるのはなかなか難しいことですが、買い物をするときにしっかり原材料表示を見て避けれるものは避けるようにしたいですね。
作れるものは作ろう!
我が家では、お味噌・豆板醤・ぽん酢・柚子胡椒などは季節の手仕事として仕込むのが毎年の恒例行事となっています。
それ以外には塩麹や醤油麹などの麹を使った調味料や、だし醤油・麺つゆ・ドレッシング・マヨネーズ・コチュジャンなど、家にある材料で混ぜるだけで作れるようなものはなるべく作るようにしています。
手作りはハードルが高いと思われるかも知れませんが、最近はYouTubeでもたくさんの作り方やレシピが紹介されていますし、作ってみたら案外簡単に作れるものも多いです。
安全なものを探したり買いに行く手間も省け、何より自分好みに美味しく作れます。
半額の生クリームを見つけたら迷わず買ってバターに!フレッシュな自家製バターはとても美味しいです。
微生物の力でじっくりと熟成されていたりミネラルが豊富に含まれた調味料を使うと、お料理にグッと深みが出て味が立体的になります。添加物をたくさん含んで大量生産された調味料と比べて栄養素も多く含まれています。毎日使うものだからこそ、安全で美味しいものを選んでみませんか?