天然のサプリ!切り干し大根!
秋から冬にかけて収穫される大根を、干すことで長期保存できるようにし作物のとれない季節の貴重な栄養源として備えた昔の人の知恵「切り干し大根」
地味だけど、日本のスーパーフードと言えるくらいに栄養価の高い食材だと言うことをご存知でしょうか?
太陽の光をたっぷり浴びた干し大根は、干すことで大根の持つ酵素が活性化し旨味や風味、栄養価がぐっと増すと言われています。
そのままの大根と比べて歯や骨を丈夫にするカルシウムは約20倍!
体内の代謝を促進してくれるビタミンB類は約10倍!!
貧血予防に欠かせない鉄分は野菜の中でもトップクラスの含有量でなんと32倍!!!
腸内環境を整える食物繊維は約15倍!!!!
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がバランスよく含まれているのも魅力的です。
切り干し大根のいろいろ
地味だけどすごい!切り干し大根。
一般的には細長く千切りにしたものが主流ですが
縦に8等分に切って天日干しした割り干し大根
割り干し大根を薄く切った花切り大根
茹でてから干したゆで干し大根
氷点下にさらして干した凍み大根や寒干し大根など
大根の品種や土地の風土に合わせていろんな種類があります。
(画像 http://sengiridaikon.moo.jp/record.html さんより)
切り干し大根の歴史
ウィキペディアを見ると、関東では切り干し大根、関西では千切り大根と呼ばれていると書いてありますが関西人の私、千切り大根と言ったことないです(笑)
大根の原産は地中海沿岸地方。
日本へは中国を経由して伝わったそうで、古事記や日本書紀にも於朋泥(おほね)の名で登場し、これが大根(おおね)となり「だいこん」となったのだとか。
室町時代から一般に生産されるようになり、江戸時代には漬物や干し大根などが飢餓対策の保存食として作られていたそうです。
その頃は愛知県が代表的な産地だった切り干し大根ですが、今では宮崎県が全国の生産の9割を占めています。
切り干し大根を作ろう!
どこにでも売っている切り干し大根ですが、おうちでも簡単に作ることができます。
大根の旬が11月〜2月頃なのと、冬の方が空気が乾燥していて上手く干すことができるので冬に作るのがおすすめです。
作り方はとってもシンプル!切って干すだけです(笑)
我が家は細めの大根の方が好きなので5〜6㎝の長さで3㎜角くらいに切りますが、もうこれはお好みです。
大量に作られる方は切り干し大根用のスライサーを使われるそうです。
ザルにまんべんなく広げ、日当たりが良く、風通しの良いところに干します。
優しく裏返したりほぐしたりしながら夜は部屋に入れ、風の強い日は飛ばないように注意したりして、3〜4日ほど干してカラカラになったら出来上がりです。
大根は90%以上が水分。
今回は1.3kgの大根が90gほどになりました。
手をかけて作った切り干し大根は、食べるのが惜しくなるくらいに愛おしくなります(笑)
常温保存ができますが、ジップロック袋に入れて冷蔵保存すると夏頃まで保存が効くのが嬉しいところ。
頼もしい保存食の出来上がりです。
切り干し大根を食べよう♬
定番は煮物ですよね。
大根を干す時に一緒に人参と椎茸もスライスして干しておくと、包丁要らずで煮物が出来ます。
サッと洗った切り干し大根をひたひの水で5分〜10分戻します。
ギュッと水気を切った切り干し大根と人参と椎茸をごま油で炒めて、甘い香りがしてきたら戻し汁を入れてお醤油を少し。
柔らかくなったら出来上がりです。
戻し汁は旨味も栄養もたっぷりなので絶対に捨てないで下さいね!
もし余ったら、お味噌汁や他の煮物のだし汁として使ってください。
切り干し大根のお茶を作ろう!
半カップの切り干し大根をサッと洗い、2カップのお水でコトコトと20〜30分煮出した後、濾したものを飲みます。
ほんのり甘くてホッとするお味。
マクロビオテックでは、切り干し大根茶は身体の中や臓器に溜まった古い油を溶かし出す働きがあると言われています。
排出の季節といわれ解毒や代謝を司る肝の働きがが活発になる春、お肉や脂っこいものをよく食べる方にとってもおすすめのお茶です。
濾した後の切り干し大根も美味しく頂きます。お味噌汁やスープの具にしたり、ハンバーグやお好み焼きに入れたり、ササミとマヨネーズとねり胡麻で和えたサラダも美味しかったです。
切り干し大根は、はりはり漬けのように火を通さず食べることもできますし、いざという時にはそのままポリポリ食べることもできます。栄養豊富でで非常食にもぴったりなので常備しておきたいですね。